2019年春ドラマ

【きのう何食べた?】1話のあらすじ(ネタバレ)と感想「史郎(西島秀俊)の晩餐」



ドラマ「きのう何食べた?」第1話が2019年4月6日(土)(5日深夜)に放送されました。

連載開始から10年以上静かな人気を誇ってきたよしながふみさんの原作が、まさかの実写化!

発表直後はSNSがざわつきましたが、時が経つにつれてファンも、初めてこの作品を知ったという人も、わくわくしてそのドラマのスタートを待ってきました。

ゲイの二人、弁護士の史郎と、美容師のケンジの二人の暮らしは、小さな波乱を含みながらも、日々の美味しい晩御飯を共にすることで、穏やかに続いてきたのです。

ここでは、「きのう何食べた?」第1話のあらすじ(ネタバレ)と感想、視聴者の反応(評価評判)を紹介していきます。



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【きのう何食べた?】1話のあらすじ(ネタバレ)

シロさんのシアワセ

とある小さな弁護士事務所で、弁護士・筧志朗(西島秀俊)が依頼人の今田さん(佐藤仁美)の話を聞いていました。

小さな子供を夫のもとに残して離婚した彼女は情緒不安定で、息子との面会もままならない状態であり、さまざまな問題を抱えていたのです。

5歳の息子は、元夫と新しい妻と三人で暮らしていました。

誕生日に送ったプレゼントを喜んでくれたかな…それが気になった彼女は、元夫宅の前に行き、息子の名前を叫び続けてしまった…___親が子供に会いたいと願う気持ちは当たり前、しかし問題は、それが夜中の二時だった、ということなのです。

志朗は熱心にその話を聞き、しかし耳の痛いことも告げながらも、彼女の希望を満たせるようにと指導を続けていました。

その頃、同じ事務所の中で所長の上町(大先生・高泉敦子)とその息子・修(チャンカワイ)、そして事務員の志乃さん(中村ゆりか)らが史朗のことを噂していました。

太り気味の修先生は「筧先生と比べないでよ!」と言いますが、思わず口を滑らせて、クライアントから贈られた蟹を食べたこと、そして徒歩圏内に住んでいる母親の大先生におすそ分けもなかったことを責められ、苦し紛れに「筧先生は、きのう何食べた?」と問いました。

すると、史朗は思いを巡らし___小松菜とねぎとわかめと油揚げの味噌汁と長芋と明太子を二杯酢で和えてワサビと海苔をのっけたやつと鳥手羽先と大根を甘辛く煮たやつとブロッコリーのおかか和え、それと1/3は発芽玄米のご飯を家で食べました___と流れるように昨夜のメニューをそらんじたのです。

事務所の面々は硬直。

定時退社する史朗をそのまま見送ると、大先生は史朗が彼女と暮らしているというその暮らしぶりを「アツアツなのねぇ」と言い、志乃さんが「大先生、そういう時はラブラブっていうんですよ」と訂正しました。

志乃さんは、なぜか史朗を厳しめに見ています。

「45歳ですよ?!45歳で芸能人でもない男が芸能人でもないのにあの見た目で独身と言うのは、はっきり言って気持ち悪いです!」
ボロクソに評する志乃さんにどこかびくびくし始める修先生でした…。

そんな噂をよそに、史郎はスーパーで麺つゆの値段に顔をしかめ、そして他の店をハシゴし、野菜の品ぞろえに満足しながらも低脂肪乳の差額6円に絶望的な敗北感を味わい…そんな今日の“狩り”を終えるのです。

自宅に戻り、買ってきた食材で鮭とごぼうとまいたけの炊き込みご飯を炊飯器にセット、豚肉と蕪と蕪の葉っぱの味噌汁、小松菜と厚揚げの煮びたし、常備菜と、卵と筍とザーサイを中華風炒めにして今日の晩御飯のメニューは決まり!とだんだん顔が緩んできます。

流れるようなその手さばきと段取りにえもいわれぬ充実感を味わい、シアワセを堪能したまま一日を終えられるかどうか…は、自分次第、とはいかないのが今の彼の“暮らし”なのです。

彼との“暮らし”

「ただいまー!」

帰ってきたのは美容師のケンジ(内野聖陽)です。

彼は、史朗の“恋人”でした。

その手にコンビニの袋を下げているのを見て、史朗はまずその“無駄遣い”を咎めます。

コンビニ限定のハーゲンダッツ…そのレシートを見て「高っ!」と驚愕する史朗に涙目のケンジ。

食費の節約目標や安売りのタイミングなどを日々事細かく教え「10円20円の価値を考えろっていつも言ってるだろ!」と諭しているにもかかわらず、そうした細かい無駄遣いをするケンジに、史朗は「お前は貯金しろ!」というのです。

そんな彼の最重要課題は、二人で食費を月に25000円に収めること。

諍いの中で、炊飯器が炊き上がりの音をたてました。

せっかくの美味しい夕食も、どこかぎこちなく始まったのです。

「シロさんて、お金好きだよね?弁護士って、もっとじゃんじゃん稼げるんじゃないの?」

しかし、史朗はきっぱりと言います。

大手の事務所なら高給だが、死ぬほど働かされる。
それよりは今のような人間らしい暮らしが気に入っているのだ、と。

子供に面倒を見てもらうことができないゲイがお金に頼って何が悪い、とうそぶきながらも、背中を丸めて食べていたケンジに言うのです。

「美味いだろ?」

彼は太らないようにカロリーコントロールまでして、ケンジの体のことを気遣い、将来のことを心配しているのです。

母と、そして父と

史朗の母・久栄(梶芽衣子)さんは極端な人でした。

息子がゲイだということが分かった時からあらゆる方向に暴走を極めている彼女は、電話をかけてきては、自分がLGBTの人たちのことを学び、オフ会にも参加しているというのです。

そして、彼が職場でカミングアウトしていないことを責める久栄さんに、呆然とする史朗。

「同性愛者なのはちっとも恥ずかしいことじゃないのよ!」と言って言葉に熱を帯びてくる久栄さんに、史朗は思わず電話を切ってしまうのです。

そんな久栄さんを、史朗の父・悟朗(志賀廣太郎)さんはため息をついて眺めるのでした。

それぞれの仕事場で…

美容師のケンジはその腕と柔らかい雰囲気でお店でも人気のスタッフです。

お客さんから誘われても「僕ゲイなんで!」と無難に断ることもでき、店でもいい具合のポジションを構築していました。

シロさんとのラブラブな暮らしを語ることで、ちょっと問題のあるお客の千石さん(MEGUMI)すら黙らせるその技とキャラに、長年の友達でもある店長(マキタスポーツ)も感心していたのです。

さて、史朗は今田さんの夫に責め立てられていました。

情緒不安定な彼女を子供に会わせるのはダメだ、子供を混乱させたくない、誘拐されかねない!という元夫。

彼は今田さんが心を病んで入院している間に強引に離婚し、その前から交際していた今の妻と再婚してしまったのです。

「遠くから見るだけ」という“面会”にも難癖をつける彼に、史朗は思わず「自分が付き添う」と宣言してしまうのです。

売り言葉に買い言葉で「せっかくの貴重な休みを…」と、うつうつとしていた志朗が晩御飯の買い物を終えて帰ろうとしていた時、彼をみつけたケンジが後を追ってきました。

じゃれつくケンジと一緒に歩いていたところで、商店街のど真ん中でケンジのお客の千石さんが目の前にばったり…。

「この人が弁護士で“女役”の彼氏?すっごいお似合いじゃなーい?!」

遠慮のないその言葉に愕然とし、部屋に戻ると史朗は激怒。

「なんで客にまで言うんだよ!」とケンジに怒鳴り、「俺のスタンスを理解できないなら出ていけ!」とまで口にしてしまうのです。

ケンジは、詫びながら、涙をこぼします。

「でも、店長はお客さんに家族の話をするよ…なんで俺は一緒に暮らしている人のことを誰にも話しちゃいけないの?」

しまった…言い過ぎた、と思ったのでしょう。
自分が不利な空気を察して、史朗は「さ…夕飯作ろう…今日は筍の水煮と菜の花で…」と晩御飯を作り始めるのですが、それをケンジは「ズルい!誤魔化した!」と言うのです。

そして“仲直り”

カツオのタタキにニンニクと玉ねぎをどっさり載せるのがケンジの大好物でした。

菜の花も、季節を感じる食材です。

美容師の彼は匂いの強いものは休日の前の晩にしか食べられないのです。

史朗の細やかな気遣いに、ケンジは「シアワセ…煮物とカツオのタタキ、サイコー!」とつぶやきます。

美味しい!と和やかに済んだ夕食後にパソコンに向かうと、今月の食費が八千円も浮いたことに狂喜する史朗ですが。

「じゃあ浮いた分で美味しいもの食べに行こう!」というケンジに「貯金だよ貯金!」と言うのです。

せっかく浮上した気持ちに水を差す説教を始めたシロさんに、ケンジは「まためんどくさいのが始まった…」と口にしてしまうのです。

また喧嘩が再発するかと思われましたが、ケンジは「ハーゲンダッツ食べよう!」と流れを変えました。

太るのなんのと言うシロさんも、いつの間にかそのペースに巻き込まれ、二人はソファで並んでハーゲンダッツを食べるのです。

「297キロカロリーもあるのか?!」と言いながらもマカダミアンナッツの風味に舌鼓を打つシロさん。

そうして45歳の弁護士と43歳の美容師の夜は更けていくのでした。



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【きのう何食べた?】1話の感想

わぁ…予想超えてる!
再現度すごーい!

初見でまず驚いたのがキャラクターそれぞれの作り込みでした。

主人公のシロさんとケンジは言うに及ばず。

今回登場した上町弁護士事務所の大先生、修先生、そして志乃さん!

さらにシロさんの両親など、原作のイメージをそのままに、さらに内面を膨らめるようなキャストさんをよくここまで集めたな!と思って見ていました。

原作者のよしながふみさんが大好きで、連載開始当時からこの作品のファンだったのですが、これが実写ドラマになる時代がきたのか…と感慨深いものがありますね。

いわゆるBLもテーマの一つに描いてきたよしながふみさんでしたが。

この作品が書かれるより前の時代には、どちらかというとその世界は破滅的で、未来が見えない恋愛を扱ったものが殆どでした。

そこで、彼女はゲイの恋愛の“その後”を描きたいと思ったのだそうです。

子供を持たないカップルの生活、親の健康問題や介護、将来的な諸々の不安など、この物語の中では、燃え上がるような(?)恋のその後にあるだろう、穏やかな二人の暮らしを“晩御飯”を通して淡々と描いているのです。

さらに、シロさんが作る料理の再現度も素晴らしい!

「きのう何食べた?」はいわゆるレシピ漫画としても最高級の評価を得ていますが、段取りから仕上がりまでが漫画そのまま!という充実ぶりでした。

長い物語の導入としては良い流れでした。

次回はシロさんが唯一心を許す女性、料理友達の佳代子さんが登場します。
彼女と知り合ったことで、シロさんの人生は大きく変わっていくのです。
まさか、田中美佐子さんが演じるとは思っていなかったので、とても楽しみです!



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【きのう何食べた?】1話の評価評判

まとめ

史朗が勤めている弁護士事務所の大先生・上町美江を演じるのが高泉淳子さん。

思わず“懐かしい!”と声が出てしまいました。

というのも、バブル前夜の演劇勃興期に「遊◎機械/全自動シアター」で活躍し、多くの人にとってはフジテレビの「ポンキッキーズ」に舞台そのままのキャラクター“山田のぼる”くんとして大ブレイクした女優さんだったのです。

同世代の方、そして当時子供だった皆さまにはおなじみのキャラクターだったはず!

そんな彼女がちんまりと、穏やかな、しかし静かな迫力を湛えて事務所を牽引していく大先生…ピッタリすぎて衝撃でした。

いい具合に年齢を重ねて実直に働いてきた彼女と、大切に育てられただろうに、どこかずれている修先生の親子は、ここから先も笑いと波紋を引き起こします。

さて、長い間この作品を読んでいるうちに「仮想実写化」して脳内変換をしてきたのですが。

シロさんの父・悟朗は、私のイメージでは長らく橋爪功さんでした。

しかし志賀廣太郎さんが演じ、リビングに座っている悟朗さんの風情を見て、彼がシロさんとどんな口調で“あの会話”をするのかなぁ、と思ったら、それもまたとても楽しみです。

シロさんとケンジの暮らしの中で、多くの人々が交錯していきます。

それは不思議と温かく、そして優しさに満ちています。

そして欠かせないのが美味しいごはん。

そんなツボをきっちり抑えてくれるスタッフさんのお仕事に注目して、物語を追いかけていこうと思っています。



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